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糖尿病

糖尿病は3大合併症である、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害の原因となるだけではなく、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの動脈硬化性疾患の発症を促します。
また、肺炎、結核、膀胱炎や腎盂腎炎といった尿路感染症、白癬症のみならず、腎膿瘍、肝膿瘍、気腫性腎盂腎炎、気腫性胆嚢炎、化膿性脊椎炎、腸腰筋膿瘍、脳膿瘍などの稀な感染症にもかかりやすくなります。
こういった合併症が併発すると救急や入院の対象となります。
普段より血糖コントロールを良くしておくことは言うまでもありません。

糖尿病の治療について

糖尿病の治療に関してですが、インクレチン関連薬という新しい機序の薬剤が2009年12月から使われるようになりました。
「インクレチン」は、消化管で合成され、食事摂取に伴い分泌され、膵β細胞に作用しインスリン分泌を促進する因子です。
具体的にはGIPとGLP-1の2種類があります。
「インクレチン」にはインスリン分泌を促進する作用がありますが血糖が低いときはその作用が弱くなるため低血糖を起こしにくいと言われています。
このインクレチンに関連した薬剤がたくさん上市されてきました。
また、2014年よりSGLT2阻害薬という新しい機序の経口血糖降下薬が使えるようになりました。腎の近位尿細管にてブドウ糖の再吸収を抑制し、尿糖の排泄を増加させ高血糖を改善させる薬です。
2020年にはGLP-1受容体作動薬の内服薬、2021年にはミトコンドリア機能を改善させる機序の薬が上市され、全部で9種類の経口血糖降下薬が選択できるようになりました。
2023年、GIPとGLP-1の受容体をともに刺激するインクレチン関連の注射薬が上市されました。
当院ではインクレチン関連薬やSGLT2阻害薬はもちろん、最新の糖尿病治療をモットーに個々の糖尿病患者さまに最も適した治療をさせていただいております。

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